【警告】重要シーンのネタバレをします。
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クリント・イーストウッドの監督・主演作『運び屋』で、ガンになった妻との別れのシーンがある。あの場面での「最期のやり取り」は、劇中でも流れるThe Spiral Starecaseのヒット曲「More Today Than Yesterday」の歌詞からの引用だ。
※歌詞付きの動画はこちら。
それまで家族への愛の言葉なんてとても口にできなかった主人公と、長年の間に気持ちがこじれてしまっていた妻が、最期だとはいえあんなにストレートな言葉をお互いに言えたのは、流行歌の歌詞というワンクッションがあったからで、突如として愛の言葉をささやき合える関係になったわけではない。おそらく、2人の間にはあの曲にまつわる思い出もあったんじゃないだろうか。
The Spiral Starecaseが1969年にヒットさせた「More Today Than Yesterday」は、日本では知る人ぞ知る歌謡曲という感じですが、おそらくアメリカでは誰もがどこかで聴いたことがある歌だと思います。劇中でカーステから流れてイーストウッドが歌っていたり、カバーバージョンが流れていたのはこのシーンの前振り。
あのシーンについては、この曲の歌詞を知ってるかどうかで観る側が受け取るニュアンスがかなり変わってしまうと思うので、お節介ながら解説しておきます。
ちなみに『アリーmy Love』シーズン1で、リチャード・フィッシュが恋人の判事ウィッパーに捧げて歌っていたのもこの曲でした。
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